【春の山菜編】トカ田舎暮らしは食費が減って食卓が豪華になる不思議な話【地方移住は利府町へ】
こんにちは!たかゆき@トカイナカ暮らしです。
今、コロナの影響により地方移住が注目されているようですが、利府町は都会(仙台)の利便性と自然の恩恵双方を享受できるので、心からおすすめしたい町です。
この町に移住してから、特に衣食住のうち「食」にお金がかからないのに食卓が充実するという不思議な現象が起こります。
なぜかというと、地域の方々から高級食材をお裾分け頂いたり、自分で採取することができるからです。
ということで最近、無料でゲットした高級食材「春の山菜編」をお伝えしたいと思います!
目次
●初めて「タケノコ」掘りをして筍ご飯にしてみた!
●自分で「フキノトウ」採取して食べてみた!
●農家と一緒に食べる「タラノメ」の天ぷら!
●まとめ
初めて「タケノコ」掘りをして筍ご飯にしてみた!
梨農家の竹林でタケノコ堀りのお誘いがあり、人生で初体験してきました。
新宿では考えられない、お金がかからない最高のレジャーです。笑
掘り方は、タケノコが曲がっている方向に穴を掘り、根元めがけてクワを入れます。
根元に命中したクワを梃子の原理で引き上げるとキレイにタケノコがとれます。
収獲したタケノコは、皮を剥いで、えぐみをとるため米の研ぎ汁を使って、40分ほど下茹でをします。
まずは、獲れたてのタケノコをワサビと醤油で刺身にして食べてみました。
柔らかい食感とコーンのような?風味で大変美味しゅうございました。
岸朝子先生もきっと同じリアクションをしてくれると思います。笑
タケノコの中間から下の部分は、かためなので筍とあさりの炊き込みご飯にしてみました。これも大成功で、ご飯にタケノコの香りがうつり、あさりの旨味とマッチして大変美味しゅうございました。
土井善晴先生が食べてもそういってくれると信じています。笑
炊き込みご飯を作る30半ばの独身おやじが、こじらせてるって?
やかましいわ!アフターコロナは更に生き方の多様化が進むんじゃい!
…自己完結、大変失礼しました。
まだまだ、美味しい山菜シリーズは続きます。
●自分で「フキノトウ」採取して食べてみた!
梨園にフキノトウが生えていたので自分で刈り取って食べてみました。
新宿でその辺に落ちてるものを食べていたら友達を無くすでしょう。
トカイナカ利府町では、その辺に生えている山菜をとって食べるのはポピュラーなことなんです。
…いやポピュラーなのかは正直わかりませんが少なくとも友達は無くさないでしょう。
トカイナカのポテンシャルすごいでしょ。
無駄な説明に文字数を使ってしまいましたが、フキノトウは天ぷらとお浸しにしてみました。
程よい苦みと食感で、大変お………ビールに合うと思います。笑
ふきのとうは、シティにも生えていたりするので、是非お試しあれ!
洗えば大丈夫なので。
●農家と一緒に食べる「タラノメ」の天ぷら!
最後は、お世話になっている梨農家と一緒に取って食べたタラノメを紹介します。
正直、生まれてこの方タラノメを見たことがなかったのでフキノトウのように地面から芽が生えているものだと思っていました。
実際は、木の枝の先端から取るんです。
仙台出身のシティボーイなのでご了承ください。
仙台出身をシティボーイと名乗って良いのかについては議論が長くなるのでお見逃しください。
ということで、収獲したタラノメは、梨農家のご自宅で天ぷらにして皆で一緒に食べました。
外でタラノメの天ぷらと一緒にビールを飲む時間は筆舌に尽くしがたい最高のひと時となりました。プライスレス!
●まとめ
トカ田舎暮らしのエンゲル係数が下がって食卓が充実する不思議な話をご理解頂けましたでしょうか。
山菜などの食材や農業体験など、都会ではお金を払ってしか味わえないことが田舎では格安で場合よっては無料で経験できます。
ウィズコロナで満員電車や自宅に缶詰でフラストレーションが溜まっている方にこそ、地方移住という選択肢があることを知って頂きたいと思います。
その中で、都会の利便性と豊かな自然の恵みを享受できるトカイナカ利府町を選択して頂けば幸甚です。
一緒に山菜の天ぷらで乾杯しましょう。笑
▼トカイナカ利府町の猟師からジビエ肉をお裾分けしてもらった話
▼トカイナカ利府町で釣った魚を美味しく食べた話
▼僕が大企業から転職した理由
▼Twitterでもトカイナカ利府町の魅力をはじめ、多様な生き方、資産運用など生活に役立つ情報をつぶやいてます。
んではまた!
【梨作りの裏側】梨園の従業員に変わり経営者自ら花粉交配した件【利府町の農業】
こんにちは!たかゆき@トカイナカ暮らしです。
先日、梨の花粉付けを省力化するため、新たな従業員として「マメコバチ」を採用した話を紹介しました。
▼前回の記事
しかし…早くもストライキを起こされ、思う通り働いてくれません!
新築一戸建てまで用意したのに。笑
期待する働きをしてもらえないのは、全て経営者の責任です。
ということで、今回は、経営者自ら行った人工の花粉交配の様子を詳しくお伝えします。ちなみに梨の花はあまりにも美しいので合わせて紹介します!
目次
●梨の花をみたことありますか?
●従業員が働かないので経営者自ら花粉交配した件
●合理的な花粉交配手法の検討
●梨の花をみたことありますか?
僕は35年の人生で梨の花を初めてみました。
春になると梨園に白い花が所狭しと咲いていて、幻想的な世界が広がります。
読者の皆様にも是非、実物の梨の花をみて頂きたいです。
開花は4月下旬で、桜にも引けをとらない美しさなので、梨の花でお花見もいいなぁなんて妄想が膨らみます。
こんな感じで梨棚の下で皆でわいわいやりたいです。
来年コロナが収束したら企画するので、参加希望の方はコメントください。笑
●従業員が働かないので経営者自ら花粉交配した件
この梨園一面に広がる梨の花、一つ一つに花粉を付けなければ梨の果実はなりません。
農作業の省力化を目的に「マメコバチ」を採用したわけですが、仕事ぶりをチェックしにいくと、大抵ビールケースの上で休んでいました。
現金なやつめ。笑
受粉ができないと致命的なので、この憎めない従業員に変わり、経営者自ら花粉付けを行います!
その前に、人工の花粉交配には、花粉と梵天という道具が必要です。
花粉は、採取用の新興梨から摘んだ花を花びらと葯(花粉が入ってる粒)に選別し、開葯装置で葯から花粉を取り出します。
最後に、取り出した花粉と石松子(かさ増し粉)を混ぜ、準備完了です。
花粉交配は、風がなく暖かい(15℃以上)日に行います。
梨の花に一つ一つ梵天で花粉を付けていく非常に地味な作業です。
延々と地味な作業は辛いので、仕事に意義を持たせるべくマインドフルネス(瞑想)だと思って、自分を無にして作業を進めました。笑
煩悩がでたらポンポン、煩悩がでたらポンポン、煩悩がでたらポンポン、という感じ。
10年後には、悟りを開いているかもしれませんね。
ということで、花粉交配が終わる頃には、すっかり煩悩が消えてました。笑
●合理的な花粉交配手法の検討
梨の花粉交配は大きく分けて3つの方法があります。
益虫はアンコントロールですし、人の手は確実ではあるが稼働が掛かるし、農薬散布機は手間が掛からない反面、多量の花粉が必要になり、どれも一長一短です。
梨の生産に携わってから日が浅いので、先ずは色んな方法を試して合理的な花粉交配の手法を確立できるようにしていきたいと思います。
従業員の「マメコバチ」のことも諦めず蜂の気持ちになってモチベーション向上策を講じていきたいと思います。笑
▼梨の生産以外に傷物の梨を活用した「利府梨のスパイスカレー」を開発しました。
▼僕が大企業から転職した理由を書きました。
▼人生を豊かにするコスパ最強の持ち物を紹介しています。
▼Twitterでもトカイナカ利府町の魅力をはじめ、多様な生き方、資産運用など生活に役立つ情報をつぶやいてます。
んではまた!
【梨農家の裏側】梨園に新たな従業員を雇用するため新築一戸建てをDIYで建てました【利府梨の生産】
こんにちは!たかゆき@トカイナカ暮らしです。
僕は新宿から宮城県利府町に移住し、梨の生産や6次産業化をはじめ、地域活性化の仕事をしています。
梨作りに携わり、1年も経っておりませんが、早くも新たな従業員を雇い、福利厚生として新築までプレゼントしました。
今回は、新たな従業員の業務内容とDIYでプレゼントした新築一戸建ての紹介をしたいと思います。
【目次】
●益虫を活用した体に優しい梨作り
今回、梨園で雇用した新たな従業員は、蜂の「マメコバチ」です。
春になると梨農家は、花粉交配のため、綿棒の様な道具を使って、梨の花のめしべに花粉をつける作業をします。
梨は自家不和合成という性質を持っており、同じ品種同士の花粉では果実をつけないので、どうしても花粉交配の作業が発生します。
広い梨園で、効率的に花粉交配をするため、花の蜜を吸う蜂の特性に目を付けて、「マメコバチ」を採用したわけです。
人間は省力化、蜂は食料を確保できるので、Win-Winの関係ですね。
ただ、「マメコバチ」さんは梨園で働く条件として、福利厚生の充実を要求してきます。笑
次の章では、当梨園の福利厚生である住環境整備について、お伝えします。
「マメコバチ」は梨園に放つだけでは働いてくれないので、DIYで家を建てました。
材料は、一斗缶・ビールケース・針がね・防鳥ネットと全て廃材を使いました。
一斗缶に穴を空け、ビールケースに針金で固定し、防鳥ネットで囲って、とりあえず上物は完成です。
この完成した上物を設置する場所が重要です。
なぜかというと「マメコバチ」は、近くに桜など好みの花があると、そちらに飛んで行ってしまい、梨の花粉交配業務をストライキしてしまうからです。
蜂の春闘といったところでしょうか。
自由な方ですね。
…ということで、梨園でしっかり働いてもらうように、家を畑のド真ん中に設置し、玄関先に穴を掘り完成です。
この穴は、「マメコバチ」が巣作りに必要な泥を運び易くするためのものです。
あとは、「マメコバチ」に家を気に入ってもらい住み着いてくれることを祈るばかりです。
遅くても4月下旬には、梨の花が満開になり、「マメコバチ」が動き出します。
きちんと働いてくれるか、福利厚生の手厚さが試されます。笑
●益虫を活用した体に優しい梨作り
今回は、省力化を主眼として「マメコバチ」を採用しましたが、農薬を減らす意味でも益虫の力をどんどん借りていこうと思っています。
具体的には、今後は「ダニ」を導入しようと思っています。
ダニは害虫なんじゃないの?と思われるかもしれません。
一般的には、ダニの中でも「ハダニ」が害虫で、この天敵として「カブリダニ」という益虫がいます。ダニがダニをやつけるという。
サラリーマン時代、腹立つ上司に攻撃する人を「益人」と呼んでいました。笑
…冗談がすぎましたが、テントウ虫やクモなども益虫として害虫を駆除してくれます。
体に優しく美味しい利府梨を作るため、既存の農薬等も見直し、極力、自然界にあるものを活用していきたいと思っています。
▼梨農家の「冬の剪定」のやりがいを記事にしました。
▼僕が大企業から地域活性化の仕事に転職した理由です。
▼Twitterでもトカイナカ利府町の魅力をはじめ、多様な生き方、資産運用など生活に役立つ情報をつぶやいてます。
んではまた!
利府町の梨農家から学んだ健康的で豊かな人生を送る方法【幸せになる方法】
こんにちは!たかゆき@トカイナカ暮らしです。
東京から利府町に移住し、仕事で梨の生産に携わっているため、日頃、多くの梨農家にお世話になっています。
その梨農家の中で、最高齢は90歳のおばあちゃんです。
毎朝、自分の足で、ひと山超えた梨畑に通い、ハシゴに登って梨を育てています。
驚異的な90歳です。
梨農家は、高齢化が進んでいますが、皆さんエネルギッシュで、毎日活き活きして、とても幸せそうにみえます。
なぜ梨農家は、毎日活き活きしているのか?
その理由を「豊かな人生を送る方法」と題して、3名の梨農家から読み取り解説します!
【目次】
●90歳梨農家の長生きの秘訣は「没頭力」
●梨農家のご夫婦から学ぶ「関わる人の重要性」
●多趣味な梨農家は「自分の心に正直に生きる」
●まとめ
●90歳梨農家の長生きの秘訣は「没頭力」
まず1人目は、冒頭に紹介した90歳にして、現役梨農家の鈴木さんです。
この方が、長い間、現役を続けていける理由は、毎日、梨作りに没頭しているからです。目の前の作業に没頭すると仕事が楽しくなり、あっと言う間に時間が経っていると言います。
毎朝、ひと山超えた梨畑に通い、一人黙々と日が暮れるまでハシゴに登って、農作業を行います。夏場の炎天下では、梨棚の木陰にシートを引いて昼寝をしながら仕事を進めるそうです。
客観的にみて、高齢者ではなくでもキツい作業だと思います。
それを楽しめている理由は、先程お伝えした圧倒的な「没頭力」にあると思います。
Dropboxの創業者もMITで行った卒業スピーチで、成功への3つの秘訣の一つとして「テニスボール」を見つけることを挙げています。これは、自分の挑戦に夢中になる人を「テニスボールを追いかける犬」に例えています。
鈴木さんにとって、梨作りはまさしくテニスボールで、作業に夢中になる「没頭力」こそが、煩悩なく健康的でいられる秘訣なのかもしれません。
本当に、体力・気力ともにアンビリーバブルな90歳です。
●梨農家のご夫婦から学ぶ「関わる人の重要性」
2人目は、長年ご夫婦で、梨を作っている相澤さんです。
この相澤さん夫婦も70代後半と高齢ですが、梨以外にも柿や葡萄、枝豆等、多品種を作る現役バリバリの農家です。
この相澤さんから学んだことは 、「関わる人の重要性」です。
できる限り、好きな人と一緒に時間を過ごすとストレスなく健康でいられるということです。
毎日、ご夫婦で仲睦まじく作業していて、お互いが元気を分け合っているようにみえます。その様子を見ると僕まで幸せな気分になります。
好きな人と100%の時間を過ごすことは難しいと思います。
しかしながら、自らの意思で「関わる人」を選択せず、公私ともども我慢している人も少なくないのではないでしょうか。
聖書に「野菜を食べて愛し合うのは、肥えた牛を食べて憎み合うのにまさる。」という言葉があります。僕は無宗教ですが、核心をついた教えだと思います。
100%は無理でも、少しでも好きな人と一緒にいる時間の割合を増やす(嫌いな人と過ごす時間を減らす努力をする)ことは可能だと思います。
ちょっとした勇気をもって関わる人を選び、 有限な時間を有意義に過ごしたいものです。
稚拙だと思われたとしても、たった一度の人生ですから。
●多趣味な梨農家は「自分の心に正直に生きる」
最後に紹介する方は、スケートの荒川静香さんオーナーの木を持ち、町では有名な梨農家の伊藤さんです。
この方は、70歳近くですが、好奇心と行動力が半端じゃなく、毎日エネルギッシュに活動しています。
伊藤さんのエネルギーの源は「自分の心に正直に生きる」という考え方にあると思います。
自分がやりたいと思ったこと、楽しいと思ったことは、全て挑戦します。
広大な田園を埋め立て、町最大の梨園を作りました。
自分で小屋を立て、囲炉裏やピザ窯を作り、定期的に友人を集めて宴もします。
余談ですが、僕も以前、宴に招待頂き、手作りの囲炉裏で地場の焼きガギや牛タン、野菜等と地酒を飲み、最高の一日を過ごしました。
その他にも、絵を書いたり、彫刻をしたり、芸術も楽しんでいるようです。
しかも、そのレベルは趣味の域を越えています。
伊藤さんは、常々「今が一番が良い!」と言います。
年齢に従った行動規範なんて幻想で、他人の目線や過去の慣例より「自分の心に正直に生きる」ことで、いつまでも若々しくエネルギッシュでいられるのかもしれません。
僕も長いサラリーマン生活を経て、良くも悪くも熟慮してから、行動するようになりました。
利府町に移住した今、頭でっかちにならず、「自分の心」や直感も大切にしていきたいと思います。
●まとめ
それでは、最後に3名の梨農家から学んだ「豊かな人生を送る方法」とまとめます。
- 自分なりのテニスボール(没頭すること)を見つける。
- できる限り好きな人と一緒にいる時間を増やす。
- 自分の心に正直に生きる。
これからも梨の生産や6次産業化だけでなく、輝いている人を見つけて、多様で豊かな人生論もブログで紹介していきたいと思います。
んでは、また!
▼僕が大企業から地域活性化の仕事に転職した理由です。
▼Twitterでもトカイナカ利府町の魅力をはじめ、多様な生き方、資産運用など生活に役立つ情報をつぶやいてます。
【梨農家の裏側】企業の事業計画と同じくらい重要な「冬の剪定・誘引」とは【利府梨の生産】
こんにちは!たかゆき@トカイナカ暮らしです。
僕は、昨年、新宿の大手通信会社から宮城県利府町の地域活性化の仕事に転職しました。
現在は、名産品である利府梨の生産から6次産業化まで携わっています。
現職に就く前まで、梨は秋に収穫する果物なので、梨農家の冬は悠々自適な日々を送っていると思っていました。笑
実際に蓋を開けてみると、冬は悠々自適どころか、梨の今後の収穫量を決定する重要な仕事「冬の剪定・誘引」を行っています。
この「冬の剪定・誘引」という仕事は、企業でいうところの「事業計画策定」で、梨の花が芽吹く春までに完了させなければいません。
今回は、この重要な仕事である「冬の剪定・誘引」を通して梨農家の裏側をお伝えします!
【目次】
●梨農家の事業計画「冬の剪定・誘引」の面白さ
●実際の「冬の剪定・誘引」模様
●まとめ
●梨農家の事業計画「冬の剪定・誘引」の面白さ
「冬の剪定・誘引」は、梨の収穫量最大化に向けて、不要な枝を切り落とし、収穫するための枝を選び、棚に誘引する仕事です。
なぜ、冒頭に「冬の剪定・誘引」を企業の「事業計画策定」に例えたかというと、単年だけでなく3~5年後までの中長期的な収獲量までを考えて、一本一本の梨の木をデザインする重要な仕事だからです。
まずはじめに、今年の梨の発育や病害虫状況を鑑みて、梨畑全体の木作りの戦略を立てた上で、一本一本、花芽のついた枝から効果的に梨を獲るにはどうするか戦術を決めます。
もちろん、落とした枝から梨は収穫できないので、当初立てた戦略・戦術に従って、ブレずに剪定を進めていく必要があります。
単純に、梨になる花芽の数だけを考慮して、収穫する枝を決め、誘引(枝を棚に結ぶ)すれば良いというものでありません。
そこに、下記の複数の要素を考慮して剪定を行うため、とても頭を使います。
- 隣の木との重複
- 木全体の栄養バランス(光合成する枝や葉を考慮する等)
- 古い枝(短果枝)より若い枝(長果枝)を優先する
- 枝の間隔 等々
更に、梨を獲るための枝を決定した後は、誘引をはじめ以下のような細かい作業を行います。
- 枝を棚に誘引するための捻枝
- 複数ある花芽を1つに整理する
- 新梢を出すために枝の先端を切り落とす
- 剪定した傷に薬(パッチレート)を塗る 等々
サラリーマンも梨農家も近視眼的にならず、大局的な視野を持った上で細部の仕事を実行することが大切だと再認識させられました。笑
では、実際の「冬の剪定・誘引」をみてみましょう。
●実際の「冬の剪定・誘引」模様
原則、「冬の剪定・誘引」は古い枝(短果枝)は落として、新しい枝(長果枝)の花芽を使います。
梨も人間と同じように、子孫繁栄のため、若者に新たな道を譲ります。笑
参考まで、左側が古い枝(短果枝)で、枝の上から縦に枝がビュンビュン生えています。一方で、右側の新しい枝(長果枝)は、枝対して直に花芽がついています。
先程、原則と記載したのは、病気の発生状況や新しい枝(長果枝)に花芽がついてない時などは、敢えて古い枝(短果枝)を利用する場合があります。
お笑い界の古い枝(短果枝)である明石家さんまさんは、業界全体を俯瞰して、敢えて若手にポジションを譲らないのかもしれませんね。笑
冗談はさておき、梨を獲る枝を決定したら、梨棚に枝を誘引するために、枝の腹と曲げる部分に切れ目を入れ、枝と棚が水平になるように曲げる作業「捻枝」を行います。
この「捻枝」は、力の入れどこを間違えるとバキッと枝そのものが折れてしまうため、慎重かつ丁寧に行います。
枝を落とすと取り返しがつかないことを前述しましたが、当初「捻枝」が上手くいかず、何本か枝を葬り去ってしまいました。
この場を借りて謝罪致します。
話が逸れましたが、そもそもなぜ「捻枝」をして梨棚に誘引するのかというと、大きく3つの理由があります。
- 甘く大きい梨を作るべく太陽の光が梨全体に当たるようにする。
- 梨の木を人間の背丈に合わせて、作業(受粉・摘果・収獲等)をやりやすくする。
- 台風による梨の落果を軽減する。
このように、頭と体を使う「冬の剪定・誘引」は時を忘れて没頭してしまいます。
では、実際に作業のビフォーアフターを畳み掛けてお伝えします。笑
▼左がビフォー、右がアフターです。
なんということでしょう。
匠により古い枝(短果枝)が伸び放題の畑が、目にも美しい和風庭園のような畑に生まれ変わりました。
・・・晴れて任務完了と言いたいところですが、実は担当している畑が2つあり、片方が終わっただけです。汗
それも、もう一方の畑が大きいので、進捗率40%といったところでしょうか。
春になり梨の花が咲く前に、「冬の剪定・誘引」が終わるよう集中して頑張ります。
世のサラリーマンの皆様も事業計画策定、頑張ってくださいね。笑
●まとめ
いかがでしたでしょうか。
梨農家は、秋に美味しい果実を収穫するため、「冬の剪定・誘引」から開始して、1年がかりで梨を育てます。
この作業の良し悪しで、収穫量や果実のサイズが決まる、最重要工程といっても過言ではありません。
秋に皆様の手元に梨が届く頃、梨農家が年の始めに考え抜いて残した花芽の一つだということを思い出して頂くと、より一層、美味しく感じるかもしれませんね。
更に、読者の皆様が梨を美味しく食べられるよう、季節ごとの利府梨の生産ストーリーを伝えていきます。
んではまた!
▼夏に必死こいてベランダで誘引の練習をしました。笑
▼利府梨の6次化として「利府梨のスパイスカレー」を開発中です。
▼大企業から地域活性化の仕事に転職した理由。
▼Twitterでもトカイナカ利府町の魅力をはじめ、多様な生き方、資産運用など生活に役立つ情報をつぶやいてます。
利府梨カレーを初めて販売してみた結果【利府町の6次産業化】
こんにちは!たかゆき@トカイナカ暮らしです。
僕は、昨年、新宿の大手通信会社から宮城県利府町の地域活性化の仕事に転職しました。
現在は、名産品である利府梨の生産から6次産業化まで携わっています。
この6次産業化の一環として、傷物の梨の有効活用をした「利府梨のスパイスカレー」を開発し、町の試食会等を経て、ようやく販売する段階まで進みました。
今回は、先日開催された利府町の浜まつりにて「利府梨のスパイスカレー」を販売した結果と今後の方針についてお伝えしたいと思います。
▼過去記事で「利府梨のスパイスカレー」を作った目的と作り方を紹介しました。
【目次】
●「利府梨のスパイスカレー」を初めて販売した結果と課題
●「利府梨のスパイスカレー」の今後の方針
●まとめと御礼
●「利府梨のスパイスカレー」を初めて販売した結果と課題
今回、利府町の浜まつりにて初めて販売した「利府梨のスパイスカレー」は合計83食、見事完売しました。
手前味噌ですが、食べて頂いたお客様から「すごく美味しかった!」と味に関して一定の評価を頂くことができました。
まぁ仮に美味しくなくても正直なことは言えないか。笑
いやいや、直接食べて頂いたお客様の笑顔を見れば分かるんです。(上記、画像参照)
味の方向性は間違っていないということを。
やっぱり、「Face to Face」 の商売は、お客様の評価がダイレクトに伝わるので達成感があります。
一番の収穫は、大人をターゲットにしたスパイスカレーですが、子供も美味しく食べたというメッセージを沢山頂いたことです。
多種のスパイスを使っていますが、利府梨の甘みが調和して、食べやすくなっているのかもしれません。
一方で、課題も浮き彫りになりました。
冒頭、83食で完売したとお伝えしましたが、本当は100食提供する予定でした。
もっというと「完売」という結果は、経営者としては失格だと思っています。
つまり、100食の需要予測を立てたのなら、120食分用意しないと機会損失だということです。
今回は、更に見立てた数も提供できず、せっかく足を運んでくれたお客様にカレーが行き届かず申し訳極まりない状況でした。
今度、仕込む量や当日のオペレーション等、細部に渡り見直す必要がでてきました。
質の良いものを安定して供給できるよう精進します!
●「利府梨のスパイスカレー」の今後の方針
「利府梨のスパイスカレー」の今後の方針は、認知度向上に注力していきます。
まずはイベント出店で認知を高めて
イベント出店 → 店頭販売 → レトルト卸売り → 町の名物としてWeb販売
まで昇華していくことが目標です。
今回の浜まつりでも有難い事に河北新報やJCOMさん等に取り上げて頂きましたが、実際に食べて納得して頂くお客様を増やさないことには、何も始まりません。
利府町は幸いにも、オリンピックやコンサート、東北最大級のイオン招致等、機会に恵まれています。
コロナ問題が収束に向かったら、どんどんイベント出店していきたい思います。
とはいえ、「利府梨のスパイスカレー」の次の販売場所はまだ決まっておりません。
もしイベントやお店で販売させて頂ける方がいらっしゃいましたら、以下のメールに情報提供頂ければ幸いです。
担当者:たかゆき
メール:takayuki_ohmi0921@yahoo.co.jp
利府梨のPRと傷もの梨の有効活用という「利府梨のスパイスカレー」の目的に向かい、ブレずに三方良しの商品に磨き上げていきます!
●まとめと御礼
まず、初めての「利府梨のスパイスカレー」販売にあたり、ブース提供して頂いた利府町観光協会様、準備から仕込み、当日のサポートまでご協力頂いた職場の皆様や友人・知人に改めて御礼申し上げます。
つくづく自分一人の力は微力だと再認識しました。
まだ駆け出しの「利府梨のスパイスカレー」です。
町の名物にするために、まずはイベントに出店し、沢山の人に食べて頂き、認知度向上していきたいと思います。
利府町、梨農家、自分自身にとってメリットのある三方良しの商品にするため駆け抜けていきたいと思います。
▼「利府梨のスパイスカレー」試食会100名分の感想と今後の展望。
▼大企業から地域活性化の仕事に転職した理由。
▼Twitterでもトカイナカ利府町の魅力をはじめ、多様な生き方、資産運用など生活に役立つ情報をつぶやいてます。
んではまた!
田舎暮らしは美味しい食べ物の恩恵が半端ない件【トカイナカ利府町の魅力】
こんにちは!たかゆき@トカイナカ暮らしです。
僕が新宿からトカイナカ利府町に移住して、早8カ月が経とうとしています。
徐々に東京成分が抜けてきた頃ですが、トカイナカ暮らしの恩恵を当たり前と思ってはいけないと定期的に新宿のビル群の画像を見て自分を奮い立たせています。笑
冗談はさておき、トカイナカ利府町に移住してから地元の農家や漁師さんから新鮮な地場産品を頂く機会が増えました。
新宿在住時に比べて、美味しく栄養価の高い食材を頂き、更にはエンゲル係数も減り、心身・お財布共に多大なる恩恵を受けております。
今回は、感謝を込めて、お裾分け頂いた美味しい地場産品の紹介をしたいと思います。
目次
●恩恵②:地元漁師から頂いた利府町浜田産の生ワカメ
●恩恵③:同僚から頂いた仙台市荒浜産のサツマイモ(焼き芋)
●まとめ
いつもお世話になっている利府町の梨農家さんから、梨と一緒に育ている柿が沢山とれたということでお裾分け頂きました。
渋柿で、そのまま食べられないということで、自宅で干し柿にチャレンジしました。
ヘタを落とさないように一つ一つ丁寧に皮をむき、一本のひもに対してニコイチになるよう柿を括り付けます。
柿の個数が奇数のため、端数をブタの置物で補完し、ベランダに干しました。
正にトカイナカの風景といったところでしょうか。笑
世間の寒風に当たり、約1ヵ月で立派な干し柿へと昇華しました。
味は、無添加だけあって、自然の甘みと食べ応えある食感で、大変美味しゅうございました。
干し柿の如く、自分自分に負荷をかけて、味のある漢になり、世間に喜ばれる存在になりたいと思いを巡らしていました。笑
我以外皆我師@トカイナカ暮らしですね。
●恩恵②:地元漁師から頂いた利府町浜田産の生ワカメ
利府町に海があることは、過去記事でも紹介してきましたが、その海の恵みである利府町は浜田産の生ワカメを地元漁師さんからお裾分け頂きました。
大量に頂いたので、下処理としてお湯にサッと通し、半分を冷凍保存しました。
残りの半分は、ポン酢と一緒にワカメしゃぶしゃぶにして食べたり、味噌汁やワカメそば等にして美味しく頂きました。
市販で売っているワカメとは一線を画し、肉厚で旨味が強く、ワカメが食卓で主役級の活躍をしました、
▼トカイナカ利府町には松島の入り口「表松島」があり魅力ある観光資源が眠っています。
●恩恵③:同僚から頂いた仙台市荒浜産のサツマイモ(焼き芋)
最後は、同僚の妹さんが育てた利府町のお隣の仙台市荒浜産のサツマイモです。
僕は、利府町の仕事で梨の生産にも携わっていますが、冬場の剪定作業は焚火で暖をとりながら作業を進めています。
その焚火の中にアルミホイルで包んだサツマイモを放り込み、休憩する頃には焼き芋になっている算段です。
1時間半後には、甘くホクホクの焼き芋に仕上がっていました。
休憩のお茶と焼き芋は、風呂上がりのビールを超えると言っても過言ではないくらい、至福のひと時です。
あと、やっぱり焚火の持つ癒しの力は、凄まじいです。
東京のサラリーマンは休憩に焚火をするのは難しいと思うので、映像だけみても効果があるのではないでしょうか。
ということで写真をプレゼントします。笑
焚火の持つ癒しの力は、何か科学的な根拠があるのか調べて、後日ブログ記事にしてみます。
●まとめ
いかがでしたでしょうか。
どこの地域にも必ず豊かな自然に育まれた美味しい食材があり、田舎暮らしは、それらの恩恵を安価で(場合によっては無料)で享受できることが大きな魅力の一つです。
もちろん、もらってばかりではダメで、お返しの品や労働力・お困りごと解決等、何かしらの形で還元すべきだと思います。
美味しい食べ物を通して、心が通ったコミュニケーションすることにより、自分の存在意義を感じることができる事こそがトカイナカ暮らしの最大の魅力かもしれません。
かっこつけてすいません。笑
んでは、また!
▼トカイナカ暮らしで生活の質が向上したコスパの良い持ち物3選を紹介してます。
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